花粉症とコンタクトレンズ

2020年花粉症シーズンが始まりました。今年の冬は温暖だったため花粉の飛び始めが早まっているようです。

この時期は”コンタクトレンズ使っているけど目薬は使えますか?”という質問が増えますので少し説明させていただきます。

コンタクトレンズ使用中に目薬は使えるか?

まず結論と行きたいところですが、コンタクトの種類・目薬の種類・眼の状態により答えが変わってしまいますので少し長い説明になりますがまとめさせていただきました

①ソフトコンタクトレンズ(ワンデー以外)

塩化ベンザルコニウム(多くの目薬に入っています)などの角膜やコンタクト自体に影響を与えやすい防腐剤の入った点眼薬は原則コンタクトを外して点眼してください。点眼後の再装着までは5分から10分の間隔を空けましょう。(懸濁性「よく振ってくださいと書いてある目薬」や粘り気のある目薬の場合は20分~30分)

ソフトコンタクトレンズは防腐剤などの成分を吸着しやすく、コンタクトをしていない時と比べて目の表面の角膜に高濃度で接触してしまい障害を起こす可能性があります。また、レンズを変形させてしまうこともあります。

②ハードコンタクトレンズ

基本的にはソフトコンタクトレンズに比べ薬剤の吸着は少ないです。点眼も問題なくできることが多いですが、コンタクトのメンテナンス状態や目の状態によりソフトコンタクト同様の障害を起こす可能性があります。薬局ではソフトコンタクトレンズに準じた指導をしています。

③ワンデーソフトコンタクトレンズ

2WEEKやマンスリータイプに比べ、薬剤の蓄積は少なくなりますので角膜への影響も少なくなります。しかし、ハードコンタクトレンズと同様コンタクトと目の状態により影響が出ることもありますので通常のソフトコンタクトレンズと同様の対応をお願いしています。

④コンタクトに吸着されにくい防腐剤、角膜に影響しにくい防腐剤を使った目薬または防腐剤未使用の点眼薬

ここ最近、コンタクトを装着中にも使用可能な目薬も増えてきています。薬局でもこのタイプの目薬の場合は装用中の点眼が可能と説明しています。ただし眼内の洗浄効果は薄れますので、目薬を差しても目のかゆみが取れないときはコンタクトを外しての点眼をお勧めしています。

⑤コンタクトは使用しないでくださいと説明するケース

角膜障害を起こしているケーズ、炎症を起こしているケースではそもそも医師からコンタクトの使用禁止を指示されている方がいます、このケースではコンタクトや点眼薬の種類にかかわらずコンタクトは使用しないでください。眼病の悪化を招く可能性があります。

番外編

一番のおすすめは→コンタクトは使わず眼鏡にすることです
眼鏡により眼内への花粉の侵入も抑えられます。

どうしてもコンタクトが良いという場合は・・・

コンタクトの上から花粉対策用の眼鏡の使用をお勧めします。眼の中に花粉が入らなければかゆくなりません。コンタクトも使用しているので見え方に変わりはありません。

★お願い

このような理由から、コンタクトレンズを使用中の方は診察時や目薬購入時に自分が使用している今使用しているレンズのタイプを申し出るようにしてください。